トルリシティでは痩せないはず。誤解が渦巻いてます。

トルリシティ(1週間に1回のGLP1注射)では、ビクトーザからみると、かなり、短期間の観察期間しかない臨床試験があるようです。

糖尿病の臨床で、トルリシティで、体重が激減した、という患者さんは、ほとんど、覚えがありません。まして、日本では、トルリシティの、0.75mgしか、認可されておらず、この量だと、注射して3日目くらいに、GLP1の血中濃度はピークになりますが、

注射して、5日目、6日目には、すーと、食欲抑制効果が減弱してしまい、また、食べたくなって、せっかく、最初の3日分で食欲低下で減量した分、5日目、6日目で、食べて、元に戻りやすくなってしまうから、だろうと、私は、そう考えてます。

 

もちろん、私も、トルリシティは注射してみたことがありますが、
あまりにも、1週間の中で、食欲抑制の、Up Downがあるので、
その意味では、細かな調節ができず、不便に感じました。
まして、3日目くらいまでは、ダイエットできていたはずなのに、
5日目くらいになると、まるで、それを、取り戻すかのように、食欲が亢進してしまって、結局は後悔し、1週間の平均では、さほど、減量効果は認められませんでした。

日本における、糖尿病治療におけるトルリシティの臨床試験でも、たしか、
体重はニュートラルだったはずです。そのため、ビディリオンと比較し、
やや弱いGLP-1受容体作動薬の1週間製剤という位置づけです。この事実は、日本イーライリリーからも、裏付けをいただいています。

 

だからこそ、セマグルチド(商品名、オゼンピック)の登場が期待されていた、というのが、糖尿病の臨床現場の実情だったわけです。

 

もしかして、世の中のみなさんの一部には、GLP-1注射薬は、すべからく、やせる、と思い込んでいるのでしょうか?。しかし、それは、間違いです。だから、糖尿病専門医は、そのような治療には手をだしていないわけです。GLP1に、プロフェッショナルな、糖尿病専門医の立場から言わせてもらえば、他の疾患の専門医が、糖尿病の治療薬を扱うのは、治療のコツを知らなすぎるのではないだろうか、と言えます。

 

GLP-1受容体作動薬、つまり、GLP1の治療は、結構、奥が深いんです。

 

ですから、外来で、特に、糖尿病の外来で、GLP-1受容体作動薬の治療を、かなりの人数、経験している医師の指導を仰がないと、まったく、本来なら、やせないGLP-1注射を継続する、という、無駄な医療になってしまっているのではないか、と危惧しています。