日本のGLP1ダイエットは、なぜ高価なのか?

前のブログ記事で、海外では、GLP1ダイエットは1ヶ月3万円くらいの薬価で、行われていると記載しました。とても安い価格設定だと思います。
韓国で、GLP1ダイエットが、大ブレークしたのも、そのためだったのでしょう。

 

 

 

では、私たちのクリニックでは、1ヶ月のGLP1ダイエットの、ランニングコストは、8万円にしています。約2.5倍です。なぜ、そんなに高い金額に設定しなくてはいけなかったのでしょうか?

 

理由は、日本では、GLP1注射を抗肥満治療として処方するのは、厚労省が保険医療として認可していないからです。すなわち、自由診療として行わなくてはなりません。

 

自由診療となると、保険診療と一緒に行うと、「混合診療」と言われ、原則、禁止されています。ですから、あえて「禁止される」ような医療行為を行おうとする医師は少ないのです。時間帯を分けなくてはいけないのです。私のクリニックで、GLP1ダイエットをうけれる時間帯が、バラバラになっている、分散しているのは、そのためなのです。

 

かつ、保険診療であれば、製薬メーカーが「宣伝をしてくれます。」。つまり、医師が、このように、GLP1ダイエットの意義や、方法を説明したり、解説したりする必要がなく、そうした作業は、すべて「製薬メーカーが肩代わりしてくれる」のです。そうなれば、それに、かかる莫大なコストをカットできます。

 

海外では、それができているので、とても安価に、リラグリチドが入手できるというわけです。

 

Googleと、1度、広告バナーの交渉をしたことがありますが、「GLP1 ダイエット」と検索して、Google 画面のトップにPRとして掲載されるためには、毎月1千万円は、かかるだろうとのことでした。とんでもない金額です。日本で、GLP1ダイエットを推奨している医師たちの多くは、月12万円のランニングコスト、とか、かなり高額な金額を提示しています。彼らの多くは、Googleの広告費に莫大な投資をして、利益の大半を、Googleに、もちさられているのでしょう。

 

 

海外では、1ヶ月3万円。製薬メーカーが広告をしてくれる。
日本では、1ヶ月12万円。医師が自分の責任で広告をしなくてはいけない。
(つまり、日本では、こんなに高い値段設定であっても広告費にとられてしまう。現状で、GLP1メディカルダイエットを宣伝している医師の場合には、もっともっと高額な宣伝費をかけていることでしょう。)

 

という事情の中で、私たちが選択した手段は、

 

日本では、1ヶ月8万円。ただし医師の責任で広告には1ヶ月6000円しか広告費をかけない。

 

そういう選択でした。すなわち、Googleにかける広告費は月6千円という、思い切った決断をしたわけです。SNSを利用し、私のことを、検索してみつけてきてくれた人には、割安で、GLP1ダイエットサービスを提供し、Googleに利益をもっていかれるくらいなら、患者さんに還元する、という方針にしました。

 

製薬メーカーは、日本では広告をうってません。ですから、自分の責任で処方します。なんらかの事故があった場合、海外では製薬メーカーが保証してくれます。日本では、製薬メーカーも医師会も保証してくれません。あくまで、処方した医師の責任になります。そうした保険費は、実は莫大な金額になります。その保険がない以上、海外のように3万円というレベルまでは、落とすことは無理なのは、ご理解ください。

 

こうした状況の上で、ある一定の覚悟をし、海外と同じ3万円ではコストにあわず、12万円は、一般の人が継続するには、あまりにも高額すぎる、と判断しました。その結果、はじき出した、ぎりぎりのランニングコストが、8万円という選択になりました。

 

ただし、もし、当院の主旨に賛同して、GLP1ダイエットを受けたい、という受診者が、今度、もっともっと増えるのであれば、話は別です。8万円という金額は、広告費や人件費を考慮しても、今はギリギリですが、今後、当院への受診者が増えれば、8万円から7万円にさげ、さらに増えれば、6万円。5万円にさげることができます。

 

さらに今後、厚労省が認可し、製薬メーカーが、キャンペーンをしてくれて、広告をしてるえるなら、3万円まで落とすつもりです。それで、海外市場と、ようやく、イーブンになるからです。

 

美容外科の医師たちは、こういう価格設定の裏側を正直に語ることはないみたいですね。

 

ですが、私は内科医師、です。あまり、こういうことに時間を割いているのは、もったいない、と考えます。

 

そういう時間があったら、正しい治療行為に専念したい、と考えます。

薬価、というのは、薬の値段のことで、一般には、製薬メーカーが、医療品卸におろす時の金額設定であるのです。それが、卸をとおし、医療機関に配布されたり、調剤薬局の棚におかれるためには、その分、値段に付加価値が追加されます。

 

また、3万円はイギリスでの薬価の金額です。あくまで薬価なので、実際に、臨床現場で処方されている金額は、少なくとも、1ヶ月5万円以上ではないか、と推測します。なぜなら、上記に示した金額の上に加算されて、卸、流通機関でのコスト、調剤薬局におけるスペース確保、薬剤師の人件費、医師の人件費などが、薬価に当然、上乗せされていくから、なのです。

 

実は、アメリカでは、この治療は、お金もちでないと受けられない治療、として有名なのです。なぜならば、アメリカでは、薬価は製薬メーカーの都合で、いかようにも変動させることができる、完全自由主義だから、です。

 

アメリカでは、ニーズが高い薬剤に対して、製薬メーカーが強きであれば、どんどん価格をつりあげることができます。
また、製薬メーカーは、リラグリチドを、テレビで宣伝することができます。日本では、それが出来ません。しかし、アメリカでは、GLP1ダイエットは、テレビのコマーシャルとして、どうどうと告知されているわけです。となると、製薬企業は、そうした広告宣伝費にかかる費用を、薬価に、上乗せして販売しようとします。

 

ですから、アメリカの医療費というのは、とても、日本では信じられないほど、高い金額になってしまうわけです。

 

来月、アメリカにいきます。

 

その時に、実際、アメリカでの、GLP1ダイエットを行っている医療費を調べてこようと思ってます。

 

ただし、アメリカでは、どの保険に加入しているか、によって、医療費が異なる場合があるので、なおさら、その調査は難しいものがあります。

 

ダイエットしたいなら、GLP1ダイエットをしたいなら、アメリカでは、高額な保険に加入する必要があるのかもしれません。だから、お金持ちでないと、受けられない、という評判がたってしまうのでしょう。

 

そうした世界事情を鑑みると、私たちのクリニックでの、1ヶ月のランニングコストが8万円という金額は、かなり、世界標準からみても、合理的な、リーズナルブな価格設定であると、ご理解していただきたいと考えます。