肥満も、糖尿病と、同じ運命を辿るのかも

昨年、2018年9月、ベルリンの欧州糖尿病学会に参加した時のことです。
リラグルチド、セマグルチドのセッションがあり、抗肥満治療について、4名の講師の演題が終わり、いわゆる、Closing Remarkを述べる、先生が、こんなことを話をされてました。

 

昔、昔、(おそらく1980年代くらいまで)は、
糖尿病は、みんなが「ぜいたく病」だ、といって、ぜいたくのせいにして、
糖尿病は病気ではない。ぜいたくさへやめれば治る病気だ、

 

と、うそぶいでいた。でも、今は、糖尿病は治療法が沢山でてきて、今は、
糖尿病を病気ではない、という医師は、ひとりもいない。

 

肥満も、その当時の、糖尿病と、同じ運命を辿るのかもしれない。

 

肥満は、「ぜいたく病」であり、自己責任で、「なまけもの」がなる現象。
だから、肥満は病気ではない。「ぜいたく」、「なまけもの」さへ、やめれば、治るし、そんなのは、病気とは言えない。。。

 

と今でも、周囲の人はそう考えている。

 

だが、もし、肥満に内科的なしっかり治療ができるようになれば、肥満は、糖尿病の歴史と、まったく同じ運命をたどり、肥満は病気である、という認識がこれから、高まるのかもしれない。。。

 

そんな内容のスピーチでした。

 

私が、糖尿病を専攻した頃、糖尿病はマイナー、と呼ばれていた頃の病気でした。
周囲のみんなが、糖尿病を専攻することを止めました。頼りにしていた父でさへ、
糖尿病よりは、もっとメジャーな科を選ぶことを勧めました。呼吸器内科を勧められたことを覚えています。

 

ですから、このスピーチには、私自身が、あえて、糖尿病の世界を選択した時代背景のことと、かぶさって、余計、インパクトのある内容に思えました。

 

治療法ができれば、これまで、ただの「ぜいたく病」といわれていた現象が、「病気」として認識されるようになるはずです。

 

その意味では、2019年、日本においても、そろそろ、そういう考え方が、普及してもよいのではないだろうか、、、

 

そう考えつつ、ベルリンからの飛行機の中で考えながら、やっぱり、GLP1外来をやろう、、と決意し、帰国してきたのを、覚えています。国際学会には、毎年、いくべきですよね。。。